老人ホーム紹介会社を使ってはいけない理由|紹介手数料のトラブル
- 2025年5月18日

有料老人ホームへ入所する際に、老人ホーム紹介会社が仲介となるケースが増えています。
その際、老人ホーム側が紹介会社へ支払う紹介料の高騰が問題視されており、厚生労働省が是正を始めました。
老人ホーム紹介会社は、安易に使ってはいけません。
この記事では「老人ホーム紹介会社を使ってはいけない」理由を紹介します。
老人ホーム紹介会社とは

老人ホーム紹介会社とは、希望や予算、介護の必要性に合わせて、入居可能な施設を紹介する民間のサービスです。
- 多くは無料で相談できる
- 相談は電話・来店・訪問などでおこなわれる
- 条件に合う施設をピックアップしてくれる
- 内覧や手続きのサポートをしてくれる場合もある
一見、とても便利なサービスに見えます。
しかしこの「無料サービス」には、思わぬ落とし穴があるのです。
老人ホーム紹介会社を使ってはいけない理由

ここからは、老人ホーム紹介会社を使ってはいけない理由を紹介します。
利用者は「無料」でも、裏ではお金が動いている
紹介会社の収入源は、老人ホーム側からの「紹介手数料」です。
その金額は、滞在一時金や月額利用料の月額(数十万円〜)にのぼることもあります。
問題は、その「紹介手数料」の存在や金額が、入居者やその家族には知られないことが多い点です。
希望する施設に入れないケースも
紹介料の額によって優先的に、施設の紹介がおこなわれています。
紹介料は介護度が高くなるほど高額に設定されているため、入所者側が希望する施設に入れないケースもあるのです。
入所者に適した施設よりも、老人ホームと紹介会社のお金のやりとりが基盤となっています。
つまり「利用者にとって本当にいい施設」ではなく「紹介会社にとって都合のいい施設」を紹介されるリスクがあるのです。
老人ホーム紹介会社でのトラブルがおこるしくみ

紹介会社を使うことでトラブルがおこるしくみを紹介します。
紹介料金が高額になるしくみ
老人ホーム紹介会社を使用することで、紹介料金が高額になるしくみは以下のとおりです。
- 介護が必要な人ほど「お金になる」
- 施設数が多い地域では入居者確保のために高額な手数料が支払われる
紹介料の高騰が入居者にあたえる影響
悪質な紹介業者が紹介料の二重取りをもくろみ、わざとミスマッチの施設を紹介し、別の施設へ移されたことで転居費用がかかったケースもあります。
このようなトラブルが起きたことで、国や自治体も調査に乗り出すなど、問題となっているのです。
厚生労働省が是正に乗り出すも、対象は老人ホーム側のみ

老人ホーム紹介料の高騰を問題視して、厚生労働省は是正に乗り出しました。
しかしその対象は、老人ホーム側のみとなっています。紹介会社へは自主規制止まりとなっている点が問題です。
老人ホーム紹介会社まかせにしない

老人ホーム紹介会社すべてが悪いわけではありません。しかし、利用するのであれば以下のことを意識しておくと安心です。
- 紹介手数料のしくみを確認する
- 他の情報源と併用する(地域包括支援センター、自治体、高齢者支援窓口など)
- 紹介された施設が、本当に希望に沿っているか検討する(立地・雰囲気・スタッフ対応・介護体制など)
- 施設を複数見学して、自分の目で確かめる
しくみを知らずに丸投げしてしまうと、後悔することにもなりかねません。
大切な人生を預ける施設だからこそ、「自分の目で見て納得した施設」を選ぶことが重要です。